こんにちは。愛知のdaikiです。
GTRに長く乗っていらっしゃる方、また、これからも長く乗ろうと思われている方に是非、一度ご確認いただいた方がよろしいかと思いお伝えします。
今回、私の愛馬でステータコイルとレギュレータを結ぶリード線途中にある中継コネクタとそのコネクタからレギュレータまで行くハーネスが熱で溶けるという事象が発生してしまいました。(写真①と②)
中継コネクタからレギュレータまでのリード線は一部、他のハーネス線と束ねられておりましたが、幸い、他のリード線に熱で外皮が溶ける等の影響はありませんでした。
原因を結果からお話しするとステータコイルに直接付いている出力リード線及びレギュレータまでのリード線の経年劣化と判明。
私の愛馬は新車から乗り出して12年(2009年コンコース)、距離は19万キロ超えの老馬です。
レギュレータ、ステータコイル共にテスターチェック(出力電圧/抵抗値など)をしましたが全てサービスデータ正常値内でした。発見するまで車両からエラーの警告表示は一切無し。
原因を追究するのに以下の手順で進めてこの結果に至っております。
まず、レギュレータのみ新品交換、中継コネクタからレギュレータまで行くハーネス線はこのハーネス単体で部品設定が無いので自作。この時、リード線は耐熱ビニール外皮仕様の2Sqをチョイス。
以上で一旦テストライド。サイドカウルを外して250キロ程、試走。⇒結果OK。
次いでサイドカウルを装着して、わざと猛暑で渋滞を選んで250キロ程試走⇒新たな中継コネクタのみ再度溶けてしまいNG。
これはもうステータコイルも交換しようということで交換。既設ステータコイル自身に焦げや極端な変色は無し。短絡も無し。
交換後、300キロ程リアサイドカウルを装着して試走⇒OK。その後、長期休暇で約1800キロ程(酷暑の中)のロングツーリングを敢行⇒OK。
このように消極法で実施し修理完了としました。
直接的な原因はやはりステータコイルに付いているリード線及び中継コネクタからレギュレータまでのリード線の経年劣化によるもので電気導通の効率が悪化して抵抗が増え、異常に熱を持っての各所不具合と結論つけました。
合せて途中で中継しているコネクタの端子がこれも経年により接点が汚れ、リード線発熱に合わせて熱を持ったものと思われます。
これはKVCS(カワサキの診断機)でもエラー履歴は出ませんね(調べてもらったらエラー履歴無し)。
皆様も右サイドカウルを外した際には、一旦このコネクタは抜いて接点を掃除する等(接点復活/洗浄材など)をお薦めします。
このリード線には数多いリード線の中でももっとも電圧が高く、熱くなるので、経年すればさらに熱を持つようになるでしょうね。ちなみにこのリード線は熱を想定してか、他のリード線の外皮とは異なり、
耐熱フッ素の外皮が使われているようです。
今回の事象は別にGTRだけの特別なことではなく他の車種でも起こる可能性は十分ありますから、電気回路の接点部分、ハーネスも同様のメンテは必要ですね。下手すると車両火災にもなりかねませんので。
長文乱文になりましたが、一度、皆様にも点検いただくことをお薦めしたいです。